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脱!刺繍屋

nekoshima.exblog.jp

大阪の刺繍加工会社の業務紹介及び今後の展望

歩き方もいろいろ

さて、昨日のお話ですね!

まあ、あくまで僕の私見ですので、軽く聞き流してくださいね!

緊急パンチング講座!(笑)





まず、皆さんの身近にある刺繍製品を思い浮かべてください。

胸のワンポイント刺繍や、会社名や個人名なんかの刺繍・・・その刺繍の多くはサテンステッチという、

糸を横方向に並べた刺繍になります。
d0061489_18435422.jpg
では、1mm以下の細い線はどう表現するか?この場合はランニングステッチという、直線縫いの手法を使います。

主にこの2種類を使って、一般的な刺繍は作られています。

で、今日の本題はそのランニングステッチ。

ここで作り手の意図として、その「線」はどういう線なのかを考えてみます。

クッキリと「刺繍してます!」と見せたいのか?あるいは、ただ単純に一本の「線」として表現したいのか?

僕はそこを意識しながら、大まかに2種類の刺し方を使い分けています。
d0061489_18543158.jpg
糸1本のステッチでは弱いので、2本以上・・・つまり、この場合「行って、帰ってくる」というデータになっています。

その際、向かって左側は行き帰りは同じポイント。右側は、行きと違うポイントに針を落としています。

では、このデータの違いが実際にはどう見え方に影響するのか?
d0061489_1932857.jpg
違いを強調するために、450d/2(太糸)を使いました。

左側は、針落ちポイントがクッキリ、綺麗な刺繍になりました。

対する右側は、針落ちポイントがボケて、針穴があまり気にならない、よく言えば優しい感じになりました。

まあ、実際使う糸はこんなに太くありませんので、ここまで差が出ることはありませんが・・・。

いわゆる四角い(硬い)ものには左側、丸い(柔らかい)ものには右側・・・そういう使い分けでしょうか?

日本語はやっぱり難しい・・・。(苦笑)

まあ、あまりステッチを強調したくない時は、右側ってことです。

パンチングする際は、左も右も同じものですが、うちのソフトの場合はパラメータで・・・
d0061489_19123026.jpg
この場合、行きと50%ずらしたポイントに針を落として帰ってきなさいという設定になっています。

2回の場合は50%、3回の場合は33%という風にして使っています。


また、同じポイントを踏まないというこの設定は、糸切れの減少にも一役買ってくれています。

1針縫うごとに、その針穴には「入って、出て」と2本の糸が通っています。

その上をもう一度縫うと、同じ針穴に4本の糸が通ることになります。

ここで糸の摩擦が起こり、糸切れの発生となります。

その昔、マニュアルステッチで1針1針パンチしていた頃は、行きと帰りは微妙にずらしてパンチしていました。


さて、ここまで来たら、ついでに太糸風ステッチも・・・。(笑)
d0061489_19245540.jpg
先程と同じ糸ですが、ボリューム感が全然違うでしょう?

これは糸を何本か重ねて、1ステッチを太く見せる手法なのですが、これも同じ穴を縫わないようにしています。
d0061489_1936134.jpg
こんな具合に、あるモチーフを作って、それを並べてラインを表現しなさい!というようようなデータなのですが、

そのモチーフ作成時に、同じポイントを踏まないように、わざとずらしています。(赤いポイントが針落ち)

これは効果大です。

太糸風のステッチで糸が切れまくる時、そこを疑ってみてくださいね!

以上、出来るだけ解り易く書いたつもりですが・・・また質問メールお待ちしております。(苦笑)

では、長々とお付き合いありがとうございました。


ふう・・・3日分くらい書いた気分です。(苦笑)

では、また・・・。
by ykm94731 | 2010-09-09 19:36 | 刺繍屋のお仕事 | Comments(12)
Commented by sishushinnosuke at 2010-09-09 20:14
もう、素晴らしい説明やわ。

ずらしてランニングがオートで出来るというのは初めて知りました。

しかし、非の打ち所がないで、この講座シリーズ!

だいぶん労力は使いそうやけど?(爆)

Commented by ykm94731 at 2010-09-09 20:32
早速、ありがとうございます!
いや、今日はちょっと時間かかっちゃいましたね・・・最近、ヘビーな毎日ですので、
頭が回んない・・・見直すと、誤字脱字の嵐・・・かなり疲れました!
文章にするって、ほんと難しいです。国語は苦手教科でしたし・・・。
今度は動画撮って、YouTubeにアップしようかと・・・喋りも、伸之介さんほどではありませんが。(笑)
Commented by happy2525mama at 2010-09-09 20:33
 フムフム  なるほど~!!  ( ..)φメモメモ ( ..)φメモメモ 

50%オフセットの意味は判ってましたが・・・実際に比べると、違いがよく判ります☆

「1ステッチを太く見せる手法」は初めて知りました。
凄く綺麗で、しかも糸切れしにくい方法とは・・・良い事を知りました♪♪♪
ありがとうございますm(__)m
Commented by tama70125 at 2010-09-09 20:37
同じところに針を入れると糸が切れる!これ革を縫う時も同じです。
こういう設定出来るんですね。自分のソフトもみてみよう!っと。
Commented by ykm94731 at 2010-09-09 20:41
mamaさん、お疲れ様です!
まあ、これが正解なのかどうかはわかりませんので、あとはご自身の判断でお願いしますね!
太糸風はかなり使いますよ!10本くらい重ねることもあります。2mm位の太さになるかな?
チェーンステッチ風なんかと同じ作り方です。
http://nekoshima.exblog.jp/10777843/
試してみてくださいね!
Commented by ykm94731 at 2010-09-09 20:46
tamaさん、今日はお早いお帰りで・・・お疲れ様です!(笑)
革は強度と厚みがあるから余計に切れ易いんでしょうね?
でも、針穴が大きくなりやすいので、同じところを縫ったほうが綺麗な気もします。
本末転倒、どっちやねん!ってなりますね?(笑)
Commented by 北河内の異端児 at 2010-09-09 21:49 x
やっぱり僕も物理的にサテンで出せないような細いラインを出す時はランニングで行って帰ってのリターンはよく使う手法です。
ただ%出してのオートで出来るってのがかなり凄いなぁ。
僕の場合ただのラインだけ出すんやったら、リターン機能だけですます場合と、幅出したい場合はやっぱりランニングをずらして打ちます。
サテンで出せる範囲なら斜め打ちで最低ふり幅は1mmで持っていくかなぁ。
Commented by ykm94731 at 2010-09-09 22:24
北河内さん、お疲れ様です!
ソフトによって、いろいろ違いがあるみたいですねえ?
うちのはパンチ屋(刺繍屋)さんが作ったソフトなので、そのあたりの職人心をくすぐるような
機能がついてるみたいです。
サテンを斜めにっての、頂きます!(笑)

それから、某所でのコメント・・・どうやらお仲間のようで・・・。
今度、寝屋川で飲みますか!イイ店あるんですよ!
http://nekoshima.exblog.jp/9453133
おばちゃんしか居てませんが・・・。(爆)
Commented by 宮本パンチング at 2010-09-10 11:12 x
2本歩きで思い出しましたが、そちらのソフトでは確か枝分かれしているような
2本歩きでもオートでいけましたよね。
ダブルランニングのブランチングっていうんですか
それがうちのソフトにはないのでいいなあって・・・
間違ってたらすいません。
Commented by nikkou10619 at 2010-09-10 16:56
私のソフトにありました!!
てっきり無いと思い、マニュアルでぱちぱち打たなければいけないと
思ってましたが、 
いや~ぁ! この講座のおかげです(にこにこ) 

「リターンオフセット」 詳細に%で変更は出来ませんが
50%ぐらいで、自動でしてくれるみたいです。

パンチの幅が広がりました。ありがとうございます。
Commented by ykm94731 at 2010-09-10 17:58
宮本様、お疲れ様です!
他のソフトはどうなのか知りませんが、うちのはランニングしかありません。(ダブルランとかそういうものが無い)。
ランニングで作って、パラメータで変更したり、モチーフ(チェーン風等)を適応させるという作り方です。
詳しくは、こちらで・・・http://nekoshima.exblog.jp/10763294/
サテンやタタミでも同じ考え方です。シンプルでしょう!(笑)
うちにはNCとかWilcomもあるのですが、全然使い方知りません。(爆)
Commented by ykm94731 at 2010-09-10 18:00
nikkou様、お疲れ様です!
良かったですね!
まだまだ知らない機能があるかも?
僕も長く使っていますが、未だに知らない機能を発見することが未だにあります。
頑張ってくださいね!