パンチング講座 「下歩き」編」 その5
この時期、服装に困ります・・・昼間はまだまだ暑いですしねえ?
でも、季節は秋・・・「学習の秋」ってことで(苦しい)、パンチング講座!「下歩き」編」 たぶん最終回です。(笑)
下歩きの役目って、生地と芯地をしっかりと密着させることと、ボリューム感を出すことの2つが主だと思います。
で、パンチングする時、ほとんどの方が、自動で入る下歩きを使っておられると思いますが?
うちのソフトの場合、サテンステッチの下歩きは・・・
一番上は何も無し!「ナメとんのか?」って感じですが、そういうデータもたまに見かけます。
今まで読んで下さった皆さんは、その重要性を理解して頂いていると思いますので・・・。
とりあえず、下歩き無しってのは、何か目的がある場合を除いては論外!
で、この中で実際に僕が使うのは・・・single, double, zigzag, cross plus かな?
singleは細いサテンの下歩き。(1mm)
doubleは中くらいの太さのサテンの時。(2~3mm)
cross plusは太いサテンかな?(4mm以上)
zigzagは、アップリケの時にだけ使います。(このお話は、また別の機会に・・・。)
まあ、この辺りの基準は、皆さんそれぞれ違うと思いますが、だいたい同じようなものじゃないですかねえ?
要はサテンを載せるための橋桁作りもしくは、綺麗に載せるための整地みたいなことをしている訳です。
下歩きが終わった時点で、そのアウトラインの70~80%程度が糸で埋まっているのが、
多すぎず、少なすぎず、一番理想的な水準だと思います。
ですから、ある程度太さのあるサテンの場合は、ランニングステッチだけでは役不足!
zigzagでは隙間が多過ぎ!なので、crossを使います。
サテンステッチの振り幅が広くなってくると、触ってみてもらえるとお分かり頂けるかと思いますが、
隙間が開き易くなります。爪で糸を引っ掛けてみると、下地が丸見え。
まあ、故意にそういうことをしないにしても、服に施されている刺繍ですから、伸びたり、曲がったり・・・。
その時、crossが入っていれば、下地が見えるのをある程度カバー出来ると思います。
土台がきっちり出来ていれば、上に載せるものもグラつかないってこと!
で、その際の注意点!
一番上のように、生地の引きつりを起こし易いです。(1番目)
なので、順番としては、singleもしくはdoubleのステッチでアウトラインを作ってから、その上に!
また、crossはサテンステッチよりも針足(ステッチ長)が長くなります。
それによって、かなりのボリューム感を演出できます。
なのに、折角作ったボリューム感を、後からステッチでわざわざ潰している残念なデータを時々見かけます。
crossはサテンステッチを被せる直前に!(2番目)
また、crossの後からアウトラインをとっているパンチデータを見かけることがありますが、あまりお勧めしません。
cross部分に乗り上げたり、そのボリューム感故に押し出されたり・・・。
前述のように、アウトラインは一番最初に!(3番目)
「ボリューム感が足りない」「下地が見え隠れ」そういう場合は、一度試してみてください!
自動設定出来ない場合は荒いサテンステッチで作ることも出来ますので・・・。
もっとボリュームを出したい!
そういう時は、crossを倍にする(netting)とか?それ以外には、こういう方法も・・・
太糸風のステッチや糸を重ねたり、ひねったり、・・・etc. そういう手法を使った下歩きもOKだと思います。
いろいろ試行錯誤してみてください!
より良い刺繍デザイン創造のために、頑張りましょう!
では、長々とお付き合いありがとうございました!
by ykm94731 | 2010-09-16 22:11 | 刺繍屋のお仕事 | Comments(13)
この講座が始まってから私が以前作ったパンチングデータを手直しするようになりました。少しでもお客さんに喜んで欲しい思いで講座を受けつ続けます。
ありがとうございます!
役に立つかどうかはわかりませんが、状況に応じた使い分けは必要だと思います。
素材、イメージ、etc.・・・それに合わせて、自分なりの工夫をしてみてください!
案外下うちをいれていくって面倒くさいから、慣れだしたら楽やろな~?
この前のステッチも、わざとずらせることが出来るってびっくりしたもん。
ソフトの中にパンチ屋のおっさんが入ってるみたいや。(笑)
いかにして機能を把握して使いこなすかやな? 今日も面白かった。
他所のソフトはどうなってるのか全然知りませんので、かなりトンチンカンなことを書いてるのかも知れませんねえ?(汗)
思い通りにならない時だけ、自分で入れますが、基本はオート+微調整程度。
何しろ、時間との勝負ですから・・・。
お兄様とお呼び!(爆)
1mm~2mmの狭い振り幅は真ん中一本で、3mm~4mmは真ん中一本で更にアウトラインで下打ち、4mm以上でアウトラインとジグザグの下打ちでいってます。
けど本生産では舌打ちばっかり打ってるかな・・・汗!汗!(笑)