ワッペン作成講座 (再)

毎年恒例、休み前のバタバタ・・・ラスト1日となりました。

今夜はバンドの練習もあったりして・・・。

なので、たまには手を抜かしてもらって?再放送です。(笑)


「ワッペン作成講座」

さて、一般的な、刺繍で縁をくくったワッペンです。

まず、加工に使う不織布ですが、ヒートカット出来るものを用意します。

紙は焦げちゃいますし、ビニール芯では刺繍のテンションに負けちゃいますので・・・。

「知らない」って方は丸玉屋さんにお問い合わせください!うちの名前を出してもらえば安くなるかも?(爆)

また、そんな専用の不織布じゃなくても、入手し易いポリエステルサテンなんかでも代用可。

縁かがりの刺繍カラーに合った色目があれば、その方が綺麗に仕上がりますし・・・。

で、枠に不織布をセットします。通常、うちは原反枠に張りますが、取りあえずサンプルですので、刺繍枠で・・・。

しっかり「ピーン」と張ってくださいね!これで仕上がりが変わります!
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ここから刺繍スタート!まず、ワッペンの材料(事前に型抜きしておきます)を貼る案内線を縫います。
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今回の場合はあてはまりませんが、ほつれ易い素材の場合は、裏に芯を貼ってから型抜きしてくださいね!

うちはダイアミドフィルム(ホットメルト)という両面接着芯を使ってます。

ほつれてボロボロがいいねん!って方はそのまま・・・。(笑)

案内線に合わせて、ワッペン生地をスプレーボンドで固定。それから縁を刺繍でかがっていきます。
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端からワッペン生地がはみ出さないように、データは型より少し大きめに作るのがポイント!

で、刺繍機での作業完了!
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ここからは僕の苦手なヒートカット。(汗)かなり上手・下手の差が出ます・・・。
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そうそう!アイロン接着ワッペンにする場合は、ヒートカットする前に、サーモライト等の熱接着フィルムを貼ってくださいね!

で、半田ごてを使って、不織布と刺繍の境界線をカットしていきます。

基本は一筆!こてを滑らかにすべらせます。止まってしまうと、そこだけ溶け過ぎて×。難しいですよねえ?

それから、半田ごては、これくらい先が細い方が、繊細な形にも対応出来て扱いやすいです。
(これは加藤エンブ織物さんが販売されています。)

刺繍糸はレーヨン糸を使ってますので、熱では変質しません。注意点は、下糸!たまにウッカリするんですが、

スパン(ポリエステル)糸は溶けちゃいますので、カタン糸(綿)を使ってくださいね!

上糸にもアクリル、ポリエステルは使用不可です。

で、ようやく完成!(ふう)
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ワッペンは、こんな風に作ってます。結構手間掛かってるでしょ?(笑)

それに、半田ごてで一枚一枚カットしてるってのも驚かれたのでは?

これだけはどうあがいても自動でカットとは行きません!

そんな機械を発明できたら、孫の代まで遊んで暮らせるかも?(笑)

以上、参考になりましたでしょうか?・・・刺繍屋のワッペン教室でした・・・。


実は、このヒートカットをレーザーを使って自動カットする機械があるんです。

台湾製だったかな?デザインを認識して、そのアウトラインに沿って・・・凄いことなんですが、

まだまだ、日本の市場では通用しないような仕上がりレベルでした。

でも、僕みたいな下手っぴには必須かな?(爆)

by ykm94731 | 2012-08-10 17:28 | 刺繍屋のお仕事 | Comments(2)

Commented by EIJI at 2012-08-27 08:23 x
おはようございます。
ワッペン講座勉強になりました。( ..)φメモメモ
縁かがりって、メインの柄よりどのくらいまで離れても
いいものなんですか?
何か決まりごとみたいなあるんでしょうか?
Commented by ykm94731 at 2012-08-27 19:17
EIJIさん、こんばんは!
そこが「センス」じゃないですか?(爆)
まあ、そんなご大層なものではなく、パッと見た目のバランスだと思いますよ~。
↑で使ってるワッペン素材は、手刺繍ですので結構バラつきが・・・。
被っちゃってもいけないし、空間が開き過ぎても無細工・・・その中間を何処と考えるのか?
悩ましいですねえ?(苦笑)