刺繍業界のこわーい話 その16
少しはゆっくり出来るかなあ?って思ってると、もうすでに11月展の準備スタート。
図案もらって、「こんなん作っといて!」っていうのは、時間さえあれば何とかなりますが、「何か面白いもん提案して!」・・・これが一番厄介です。
まだまだ暑いこの季節に、春物なんて何もアイデア浮かびません。
さて、先日あるメーカーさんから「困ってる人がいてるから、ちょっと相談に乗ってあげてくれへん?」
「海外で生産してんけど、ロゴの刺繍カラー間違えたらしいねん。上から被せるとか出来へんの?」
不可能です。仮に上からのせたとしても、太くなってしまって、全然別物になっちゃいます。
うちも中国工場があるので、人事ではありませんが・・・どうしようもないですねえ。
まあ、お話だけということで聞いて見ると・・・
*某スポーツブランドA社のロゴマークらしい。
*グレーで刺繍するところを赤でやってしまった。
*10,000枚位あるらしい。
罰金・値引き等で勘弁してもらえることもありますが、A社じゃあ無理でしょう。
・・・「お気の毒ですが・・・」
「まあ、そう言わんと・・・取り合えず2枚ほど解いてもっていくから、そこに刺繍入れてくれへんかなあ?」
「データも持って行くから・・・」って、持ってきていただいたデータがイラストレーターのデータ(画像データ)。
よくあるんですが、画像データでは刺繍はうてません。刺繍データが必要なんです。
昔、D社がA社のブランドライセンスを持っていたころ、うちが刺繍データを管理していたので、そのデータがあったんですねえ。
丁寧に解いてあってので、刺繍を入れ直したら全然問題ない状態になりましたが・・・
刺繍の解きに30分/枚+製品に刺繍・・・
10,000着も解いて刺繍入れ直すより、作り直した方が安くつくような?
by ykm94731 | 2006-09-03 16:02 | Comments(2)